第4回 パンがなければお菓子を食べればいいじゃない 悲劇の王妃 マリー・アントワネット
第4回 パンがなければお菓子を食べればいいじゃない 悲劇の王妃 マリー・アントワネット
このセリフは凄く有名ですよね。
イメージでは贅沢の限りを尽くして
結局フランス革命で、ギロチンで処刑された方…。
パンがなければ~、のセリフにしても、
前後の話の流れや状況が分からないのに言葉だけ独り歩きすることありますよね。
彼女も結構誤解されていることが多いんじゃないかなぁと思うのです。
カタカナ覚えるのが苦手で世界史はあまりしりません…笑
今回はそんなマリーをご紹介
目次
かんたんな人生紹介
マリー・アントワネットはフランス生まれではないんです。
じつは生まれはドイツに近いオーストリアなのです。
<プロフィール>
出生:1755年11月2日(今から263年前)
死去:1793年10月16日(37歳)
1755年(1歳)
★名家ハプスブルク家の5男11女の11女として生まれる
↓
1770年(14歳)
★フランス国王ルイ16世と政略結婚
↓
1774年(18歳)
★ルイ16世がフランス王に即位し、フランス王妃になる
↓
1789年(33歳)
★フランス革命勃発
↓
1791年(35歳)
★国王一家、国外逃亡に失敗
↓
1792年(36歳)
★国王一家タンプル塔に幽閉
↓
1793年(37歳)
★革命広場にて処刑
そもそもフランス革命って何ぞや?
大富豪にも「革命」ってありますよね。
めちゃくちゃ端折って簡単に言うなら
市民の国家にに対して怒りが爆発して王政倒しちゃったって感じですかね
<主な原因>
①階級制度への国民の反発
②絶対王政・財政の崩壊
③啓蒙思想家の活躍
①階級制度への国民の反発
当時のフランスには階級制度があり代々続くものでした。
「聖職者」「貴族」「平民」
割合は
「1:3:196」
(↑当時の風刺画 もちろん下敷きにされてるのは平民)
平民はその日を生き延びるのに精一杯な人が居る中で
贅沢してる貴族や聖職者が居たらそりゃ怒ります。
政治にも参加できないので当時の体制に多くの人が不満を持っていたでしょう。
②絶対王政・財政の崩壊
この当時のフランスはたくさんの戦争をしていました。
もちろん戦争って莫大なお金がかかりますよね。
そのお金は平民への増税から行われ、さらに懲役も行われる
そりゃあ不満も増えます・・・。
③啓蒙思想家の活躍
おそらく聞いたことがあるのではないでしょうか?
(国には大きく分けて3つの権力があるよーという考え方)
★ルソーの「社会契約論」
(正常な社会とはどのようなものかを唱えたもの)
この人たちの唱えた考え方に影響を受けた一般市民がやる気を出して
「自分たちが住んでいる国をよりよいものにしよう!」
と動き出したのです。
この時代の流れに飲まれ、マリーは処刑されてしまうのですね。
マリー・アントワネット豆知識
①マリーは綺麗好き
当時ヴェルサイユ宮殿にはトイレが極めて少なかったんです。
トイレしたくなったら、そのへんでコソっと・・・笑
この時代のドレスとかってフサァってパラソルみたいに広がってますよね。
それって庭園でそのまましゃがんで用をたすためなんです。
まぁフランスに限らず当時のヨーロッパって衛生状況が劣悪なんですよ。
伝染病とかも結構多いイメージですよね。
昔のフランスには「入浴」という概念がなく、
体臭を消すために香水を吹き付けるため、
「体臭」+「香水」でとてつもないニオイに。
マリーが生まれ育ったオーストリアでは入浴の習慣があったため、フランスに嫁いでも入浴の習慣を続けました。
体臭を消す必要がないため、爽やかなハーブや花のかおりなども好み、
これは貴族の間で大流行しました。
②パンがなければ~は誤解である!
「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」
イヤミなセリフですね~笑
しかしこの言葉の本当の意味は
「パンの原料となる小麦の価格が高いのなら、ブリオッシュ(安い小麦を使った菓子パン)を食べればいいじゃない」
という意味。
日本でいうなら「日本米が食べられないならカリフォルニア米を食べればいいじゃない」
という感じらしい…
そもそもマリーアントワネットがこの言葉を言ったという記録はどこにも残ってないそうです。
マリーのことを嫌った人が噂でそう広めたのかもしれないですね。
実際にパン不足が起こった時、
家族にこんな手紙を送っています。
不幸せな暮らしをしながら私たちに尽くす人々を見たならば、幸せのためにこれまで以上に身を粉にして働くのが私たちのつとめだということはごくごく当然のことです。
こんな手紙を書く人がイヤミを言うなんて思えません。
③シャンパングラスの形はマリーの左胸!?
クープ型のグラスはマリーの左胸を象ったらしいですよ笑
ちなみに
身長154cm
バスト109cm
ウエスト58cm~59cm
という記録が。コルセットで絞めてたとはいえスケールが違う。
総括
調べれば調べるほどマリーって誤解された人なんだなって思います。
知らないままでいると
「贅沢して国民苦しめてたんだからそりゃあ処刑されてもしかたないよね」
って思いますけど、実は寛大な慈善家だったマリー。
何事も物事を一つの面でみるのではなく、
多角的に捉え、惑わされずに自分の考えで判断する力を身につけたいです。
地図引用:
http://tabisuru-c.com/travel/austria_201105/20110523-1.htm